シミックホールディングスは21日、シミックが有するワクチン接種管理システム「harmo(ハルモ)ワクチンケア」のアプリを山梨県北杜市(市長:上村英司氏)が全面的に導入し、同日より市民サービスとして展開していることを明らかにした。
同サービスは、シミックと山梨県北杜市が昨年2月17日に締結した「市民のヘルスケアに係る包括連携協定」の施策第1弾として実施されたもの。
シミックグループのharmoは、ワクチン接種情報の管理支援による接種事故防止を目的としてharmoの研究・開発を実施しており、新型コロナワクチンに関しては、全国20以上の自治体、合計200以上の接種会場を通じて約100万人の安全性チェックに使用された実績がある。
harmoは、①接種会場における接種情報の登録・集計機能、②誤接種防止機能、③スマホアプリを利用した個別アフターフォロー機能、という3つの機能を有する。今回は、スマホアプリを活用して③の機能を全市民が利用できる体制を整備した。
具体的には、北杜市と提携し、日本政府のワクチン接種記録システム「VRS(Vaccination Record System)」に登録された全北杜市民の接種記録(1-2回目接種記録:約3万6000件及び3回目接種記録)をharmoサーバにデータ連携することで、北杜市民であれば誰でも、harmoアプリを通じて正確な接種記録の確認・提示ができる環境を整えた。
これにより、例えば公共施設やイベント会場への入場、介護施設における面会者の確認等がスムーズになる他、プッシュ通知機能によるタイムリーな情報の受信も可能となり、市民の安心感向上が期待できる。
北杜市は、人口約4万6000人の町として、山梨県北西部に位置し、北に八ヶ岳、西に甲斐駒ヶ岳、東に金峰山、瑞牆山など日本を代表する山々に囲まれ、南には世界文化遺産に登録された雄大な富士山を望むことができる日本有数の山岳景観を誇るエリアである。
こうした冷涼な気候や壮大な自然景観に、首都圏からのアクセスの良さが加わり、古くから別荘地やリゾート地としても人気のある地域だ。
また、国蝶オオムラサキの生息数日本一、ミネラルウォーター生産量日本一、日照時間が日本一など、素晴らしい自然環境に恵まれ、縄文のころから続く米づくりなど農業と観光が特色のまちであり、まさに四季を通じて、大自然の水と土、空気に触れ、エネルギーを体感できる「山紫水明」の地である。
こうした恵まれた自然環境のもとでの暮らしへの憧れから、移住先としても人気を誇るが、この強みを生かし、子どもから高齢者まで誰もが豊かさと幸せを実感できるまちを目指した施策を推進する。
一方、シミックは、今回の施策により北杜市のDX化推進、及び市民の安全安心確保を図る他、今後も北杜市と密接に連携し、北杜市が提唱する「ほくとヘルスパーク構想」に向けた地域ヘルスケアの体制整備、及びサービス連携に貢献していく。
北杜市におけるharmoワクチンケア導入のポイントは、次の通り。
①日本政府の公式記録であるVRSデータを使用
・日本政府のVRS情報をharmoにデータ連携し、正確性の高い接種情報を利用できる
②接種記録の提示により安全な市民活動をサポート
・公共の場での感染防止、イベント等の安全な実施
・介護施設での面会者確認によるクラスタ防止
・移動制限等の緩和(土地柄、県外移動や移住定住者の移動が多い)