毎年の年賀状は一年間を振り返り、綺麗なものや感動した場面を撮影した写真を編集して作成しています。今回の医療エッセイでは、薬剤師として振り返った一年間を綴っておこうと思います。
前年のコロナを引き継いで始まった2021年は、恒例の互礼会は中止、会議はほとんどオンラインとなりました。学校薬剤師としての業務は現場での測定となりますので、いつも通りに実施となりました。また、薬学生実務実習もいつも通りに実施でしたが、一部の集合研修はweb対応となりました。
そんな中ワクチン接種に備えて、ワクチン研修を受けました。病院薬剤師は注射器の扱いに慣れていますが、4年制卒業の薬局薬剤師は注射器に触ったこともない人も多く、手技に自己練習を重ね、対応いたしました。薬剤師の活躍する場所がまたひとつ増えました。
大阪府のコロナ対応薬局に登録し、中等症のコロナ患者さんの宿泊施設に処方薬を届けに行くという役割も担いました。0410対応で、オンライン診療や電話で受診された患者さんの薬を届けたり、送付したりする作業もいたしました。そして、地域連携薬局に登録いたしました。個人の薬局の登録数が少ないので、質問の取材を受けることもありました。
日本薬剤師会の学術大会にはweb参加いたしました。福岡でしたので現地参加を楽しみにしておりましたが、叶わず、観光はパンフレットで堪能し、お料理とお酒は次回訪問時に挽回しようと思いました。その分研修会で学んだことは多く、web開催に感謝しています。
近畿学術大会も同じくweb参加でした。加齢のため聞こえにくくなった耳にはスピーカーのボリュームを上げられることは有難く、聞き逃しなく居眠らずに勉強することができました。でも、やはり来年は仲間のいる現地参加をいたしたく思います。
自身でオンラインやハイブリッドで会議を開催する機会もあり、グーグルフォームや人数制限、自動返信など、新しいことができるようになったこともコロナの影響と考えます。年末には新薬も出て、来年はまた新しい展開が待っています。地味ながらもこれからも、新しい薬剤師の活躍の場に貢献していきたいと思います。
薬剤師 宮奥善恵