田辺三菱製薬は22日、DPP-4阻害剤の2型糖尿病治療薬「泰里安/TENELIA」について、中国におけるプロモーションで天津田辺製薬有限公司が鈴謙医薬有限公司(スズケン深圳社)と委受託契約を締結したと発表した。
中国は、世界最多の約1億2000万人の糖尿病患者を抱え、世界の糖尿病患者総数の30%近くを占めており、今後も増加すると推計されている。田辺三菱製薬および天津田辺は、2019年2月に他社とプロモーション委受託契約を締結したが、中国医薬品市場の環境変化に伴い契約を解消。今回、新たにスズケン深圳社と契約を締結した。
同剤は、田辺三菱製薬が創製した、初の日本オリジンのDPP-4阻害剤で、1日1回の経口投与によって、毎食後の血糖ならびに空腹時血糖を改善する効果が認められている。
また、腎機能障害および肝機能障害の程度に応じた用量調整が不要であり、幅広い糖尿病患者に使用されている。
なお、同剤の中国における医薬品販売承認取得者となる田辺三菱製薬は、同社開発子会社の田辺三菱製薬研発(北京)を申請代理機構として医薬品販売承認申請を行い、2021年8月3日に中国当局より承認を取得した。
田辺三菱製薬グループとスズケン深圳社は、世界第2位の医薬品市場である中国を重要な市場と捉えており、両社の戦略的提携により、糖尿病治療において新たな治療の選択肢を提供することで、中国の糖尿病患者に貢献していく。