武田薬品は15日、大阪工場において幹細胞治療製品の製造ラインを新設したと発表した。幹細胞治療製品の製造ライン設置は、同社にとって国内初。
同製造ラインは、クローン病患者における複雑痔瘻の幹細胞治療の選択肢を日本に提供する上で重要な役割を果たす。なお、製造される製品は本年9 月に製造販売承認を取得している。
同製造ラインでは、患者さんに最高レベルの品質と安全性を提供するために、最先端のデジタル技術を採用しており、大阪工場で製造された医薬品を全国の医療機関に迅速に納入するための物流体制を整えている。
◆武田薬品グローバル マニュファクチャリング&サプライ オフィサーのトーマス・ウォスニフスキー氏のコメント
大阪工場での幹細胞治療製品の製造ラインの新設は、当社のイノベーション能力の高さを示すものである。現在、世界18カ国の患者さんにお届けしている本治療製品をこのたび製造体制を整え日本でも供給できるようになった。
大阪工場での製造実現は、革新的な医薬品を世界中の患者さんにお届けするという目標をサポートするものであり、当社の世界中の製造ネットワークにおいて日本の製造拠点の重要性を改めて示すものである。
◆武田薬品グローバルマニュファクチャリング&サプライ部門ジャパンヘッドのグレッグ・ティモンズ氏のコメント
当社として国内初となる幹細胞治療製品の製造ラインの構築にあたり、大阪工場は本治療製品を最初に製造したマドリッド工場のチームと緊密な連携を行った。この国や言語、時差を超えたグローバル規模のチームワークによりコロナ禍においても、直面したさまざまな課題を両国間のチームワークにより克服し、新製造ラインを始動させることができた。
常に患者さんを中心に考え行動する当社にとって、製造完了後72時間以内に患者さんに届ける必要のある本治療製品を大阪工場で製造し、国内の患者さんにお届けできることは私たちにとって大変意義深く、ここで働く従業員の誇りとなるものである。