アッヴィは、26日よりアトピー性皮膚炎治療剤「リンヴォック」の新規剤形として30mg錠を発売した。同剤型は、本年9月27日に製造販売承認され、11月25日に薬価収載されたもの。
リンヴォックは2021年8月に、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎を効能・効果として製造販売承認を取得した。アトピー性皮膚炎における用法及び用量は「15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる」となっている。
同剤形の発売により、アトピー性皮膚炎治療において、15mg錠に加え30mg錠の剤形が新たな選択肢として加わり、30mg錠1回投与において服薬する錠剤数を減らし、患者の服薬時の負担軽減が期待される。
アトピー性皮膚炎は、軽快と増悪を繰り返す慢性炎症性皮膚疾患である。かゆみの症状と掻破行動を繰り返すことにより、皮膚がひび割れ、鱗状となり、滲出液が出るのが特徴。多様な症状が、患者に身体的、心理的および経済的な負担を与えることもある。
世界規模の調査では、成人の約2~10%が、生涯のいずれかの時点でアトピー性皮膚炎に罹患すると推定されている。アトピー性皮膚炎の成人患者のうち、20~46%が中等症から重症である。