ステラーラ、シンポニー、カナグルの伸長で微増収  田辺三菱製薬2021年度上期決算

 田辺三菱製薬は2日、2021年度上半期決算を発表した。決算概要は、次の通り。
◆売上収益1909億円(前年同期比36億円増、1.9%増)。その内国内売上高1560億円(同10億円増、0.6%増)、海外売上高350億円(同27億円増、8.3%増)となった。
 国内医療用医薬品は、本年4月の薬価改定の影響や、ジェネリック医薬品の影響はあったものの、昨年3月より潰瘍性大腸炎の適応追加した「ステラーラ」、関節リウマチなどの治療剤「シンポニー」、2型糖尿病治療剤である「カナグル」が伸長し、前年同期比0.8%増収の1515億円となった。
 海外医療用医薬品は、ALS治療剤である「ラジカヴァ」などが増収で、前年同期比11.4%増収の280億円となった。ロイヤリティ収入等は、前年同期比2.6%減収の76億円を計上した。
◆コア営業利益26億円(同119億円減、81.9%減)。売上収益は微増であったものの、新型コロナウイルスワクチンの研究開発費の増加や、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う活動自粛が緩和されたことによる販売費の増加等により、コア営業利益は減益となった。
◆営業利益10億円(同629億円増)となった。非経常項目に、前期はニューロダーム社が開発を進めているパーキンソン病の治療薬について、製品に係る無形資産の減損損失を845億円計上したため、営業利益は大幅な増益となった。
◆親会社の所有者に帰属する四半期利益△15億円(同495 億円増)

 2021年度通期業績予想は、売上収益3980 億円(前期比202億円増、5.4%増)、コア営業利益165億円(同45億円減、21.6%減)、営業利益195億円(同780億円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益105億円(同574億円増)

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