Devimistat 膵臓がんP3試験で主要評価項目の全生存期間未達  小野薬品

 小野薬品は29日、膵臓の転移性腺がん患者を対象にファーストライン治療薬Devimistatについて、modified FOLFIRINOX(mFFX)との併用療法の有効性および安全性を評価したP3試験AVENGER500で、主要評価項目である全生存期間(OS)を達成できなかったと発表した。提携先のRafael社が28日に公表したもの。 
 この国際共同無作為化P3試験では、これまでに治療歴のない膵臓の転移性腺がん患者528人がdevimistatとmFFXの併用療法、もしくは現在の標準治療化学療法であるFOLFIRINOX レジメンのいずれかに無作為に割付けられた。
 DevimistatとmFFXの併用療法群では、OSで有意な改善が示されなかった(HR = 0.95、p = 0.66)。OS の中央値は、devimistat と mFFX の併用療法群で 11.1 カ月、FOLFIRINOX群で11.7 カ月であった。
 Devimistatは、再発または難治性の急性骨髄性白血病(AML)を対象にP3相試験ARMADA2000 でも評価されている。予め計画されていた中間解析に続いて、独立データモニタリング委員会は、有効性の欠如のために同試験の中止を推奨した。

◆Rafael社社長兼 CEO の Sanjeev Luther氏のコメント
 これらのがんは非常に治療困難で、効果的な治療法はほとんどまたは全くないが、我々はリスクを覚悟で常に患者さんのために戦いに挑んでいる。適切な計画の下に十分に実施された試験の結果を残念に思うがが、治療困難ながん治療のがん代謝における研究開発を促進し、引き続き、別の試験に取り組んでいく。

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