独自の繊維素材で新型コロナデルタ株に対する抗ウイルス効果を確認  クラボウ

抗菌・抗ウイルス対策が必要な様々な分野に同繊維素材を提供

 クラボウ繊維事業部は29日、独自の繊維素材に、最近急速に感染拡大している新型コロナウイルスデルタ株(インド型)に対する抗ウイルス効果があることを確認したと発表した。独自の繊維素材は、抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」で加工したもの。
 今回、アルファ株(英国型)に対しても抗ウイルス効果を確認しており、 昨年9月には変異前の新型コロナウイルス (従来型)に対する効果もすでに確認済である。
 日本繊維製品品質技術センターにおいて、同社の抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術で加工した繊維素材に対して新型コロナウイルス(SARS-CoV-2) のデルタ株(hCoV-19/Japan/TY11-927-P1/2021)に対する抗ウイルス効果を検証した結果、その効果が確認された。
 同検証試験方法は、「JIS L 1922 繊維製品の抗ウイルス性試験方法」の準用で、繊維素材上にウイルスを一定時間接触させた後、繊維表面から回収したウイルスの感染価(細胞感染性を持つウイルス粒子の数)を測定するもの。
 抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」を施した当社繊維素材では新型コロナウイルスのデルタ株(hCoV-19/Japan/TY11-927-P1/2021)が99%以上減少したことが確認された。
 同検証試験は、アルファ株(hCoV-19/Japan/QK002/2020)に対しても行っており、デルタ株同様に99%以上減少したことが確認された。
 抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」は、主にマスク、タオル、寝装・寝具、カジュアル衣料、ユニフォーム、インテリア関連などの繊維素材への用途展開が可能で、抗菌・抗ウイルス対策が必要とされる様々な分野に同加工技術を活用した繊維素材を提供していく。
 今後、新たな変異株が発現した場合にも対応もできるよう抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」の技術力向上とスピーディーな効果検証が行えるよう体制を強化していく。
 クラボウは、抗菌・抗ウイルスの対策が必要とされる医療、介護・福祉、食品・サービスやオフィス、教育機関などの様々な分野での活用により、引き続き安心・安全でクリーンな社会の実現を目指す。

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