新型コロナ変異検出研究用試薬をVirSNiPシリーズに新製品追加 ロシュ・ダイアグノスティックス

 ロシュ・ダイアグノスティックスは15日、新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬「VirSNiP」シリーズの新製品を同日発売したと発表した。
 デルタ株(インド型株)などに見られるP681RとE484Q という変異を検出する試薬や、K417TとP681H の二つの変異を組み合わせて検出し、懸念される変異株(VOCs; Variant of Concern)に位置づけられている四つの変異株を判別できる試薬を含む3製品を発売した。
 「VirSNiP」は、リアルタイムPCR法により新型コロナウイルスの変異を検出する研究用試薬で、今年2 月に国内で初めてウイルス変異を調べる試薬として発売。その後、ラインアップを拡充し、現在、11 種類のウイルス変異を検出する 14 製品を発売している。
 今回は、新たにP681RとE484Qという、ともにデルタ株などに見られる変異を検出する試薬を発売した。加えて、K417TとP681H という二つの変異を検出して、アルファ株(英国株)、ベータ株(南アフリカ共和国型)、ガンマ株(ブラジル型)、デルタ株の四つの株と、デルタ株(B.1.617.2 系統)から派生した AY.1 系統の株(デルタプラス)を判別できる組合わせ品も発売した。
 これら四つの変異株は、現在、国立感染研究所において主に感染性や重篤度が増す、ワクチン効果を弱めるなど性質が変化した可能性のある株として「懸念される変異株(VOCs; Variant of Concern)」に分類されている。
 新製品の概要は、次の通り。
◆分類: 研究用試薬
◆製品名: VirSNiP SARS-CoV-2 Spike P681R
VirSNiP SARS-CoV-2 Spike E484Q
VirSNiP SARS variants of world(417T+681H)
 ⚫新たに検出できるようになる変異は、P681R、E484Q の 2 種類。ともに B.1.617 系統(デルタ株ほ
か)で見出されている変異である。
 ⚫variants of world(417T+681H)は、2 種類の変異を同時に検出できる組合わせ品である。
 ⚫variants of world(417T+681H)は、アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株の四つの株に加えて、デルタ株(B.1.617.2 系統)から派生した AY.1 系統の株(通称、デルタプラス)が判別できる。
◆測定原理:リアルタイム PCR 法 融解曲線解析で結果を確認する。
◆測定時間:約70 分
◆対応機器:ロシュ製品 コバスz480、ライトサイクラー480 システムII、ライトサイクラー96システム

タイトルとURLをコピーしました