アイルランド政府産業開発庁は、ファイザー社がダブリン・グレンジキャッスル拠点で新型コロナワクチン原薬の製造を開始すると発表したことに歓迎の意を表した。
ファイザー社は、およそ4000万米ドルの投資を行い、同拠点を拡張する。これにより、同社とビオンテック社の新型コロナワクチンの世界的なサプライチェーンネットワークの一部を担う増産が可能となり、同ワクチンの世界的な供給に貢献する。ワクチン原薬製造に伴い、75人の雇用が新たに創出される予定だ。
アイルランド政府産業開発庁は、アイルランドの産業開発、海外からの直接投資等を推進する目的で設立された政府機関。
日本事務所では、過去40年間にわたり、欧州への進出を検討されている日本企業向けに、立地や人材、税制、優遇措置など各種最新情報の提供のほか、現地視察、進出計画の立案から進出後のサポートまで幅広い支援を行っている。
◆ミホル・マーティン首相のコメント
ファイザー社が、アイルランドにおいて新型コロナウイルスワクチン成分の製造を近日中に開始し、これに関連して約4000万米ドルの投資を行うとともに、ダブリン・グレンジキャッスルにおいて75人の雇用を創出すると発表したことを歓迎する。
ファイザー社が50年以上にわたりアイルランドに製造拠点を置き、欧州事業を拡大し続けてきた。全世界的なワクチン提供の拡大が急務とされる中、本ニュースは素晴らしい進展といえる。アイルランドは、新型コロナウイルス拡大抑制という難題に対し、大きな貢献を果たすだろう。
◆レオ・バラッカー副首相兼企業・貿易・雇用大臣のコメント
アイルランドは、ライフサイエンス分野における研究拠点の優れた立地として世界的に認められている。今回の投資は、アイルランドとそのビジネス拠点としての優位性を証明するものである。
今後、アイルランドは新型コロナウイルス対策において中心的な役割を担い、ワクチンの世界的な供給拡大をダブリンにおいて支援し、75人の高度な技術を要する雇用を新たに創出する。
これらのワクチンは、これまで数多くの命を救っており、ファイザー社が数多くの人の命を救うワクチンの成分を製造する拠点としてアイルランドを選択したことを非常に嬉しく思う。
◆アイルランド政府産業開発庁マーティン・シャナハン長官のコメント
今回の投資は、アイルランドにおける医薬品製造の優位性を明確に示すものである。mRNA製剤原料の製造におけるアイルランドの技術、専門知識、能力の高さを証明することになった。
ファイザー社は、これまでワクチン提供において重要な役割を担い、新型コロナウイルスとの闘いに貢献してきた。今回、同社の取り組みがアイルランドにおけるmRNA製剤原料の製造によって更に強固になることをとても喜ばしく思う。
また、グレンジキャッスル拠点において75人の雇用が創出されることを心より歓迎する。
◆アイルランド政府産業開発庁日本代表 デレク・フィッツジェラルド氏のコメント
ファイザー社の発表は、バイオ医薬品分野では武田薬品、リジェネロン社、ギリアド・サイエンシズ社、MSD社、アラガン社の最近の発表に続くものであり、アイルランドが医薬品製造に魅力的な場所であることを証明している。
アイルランドは、若くて多様な労働人口、高度な技能を有する人材、競争力のあるコストベースを誇っており、英語が公用語であることに加え、EU市場に強くコミットしているため、これらの企業は今後もアイルランドに投資し続けるだろう。