小野薬品は19日、同日より関節機能改善剤「ジョイクル関節注30mg」(一般名:ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム)の販売を開始したと発表した。同剤は、本年3月、生化学工業が、変形性関節症(膝関節、股関節)治療薬として、国内製造販売承認を取得したもの。
関節機能改善剤で、変形性股関節症の適応を持つ国内初の医薬品となる。
ジョイクルは、生化学工業が独自の薬剤結合技術を用いてヒアルロン酸にジクロフェナク(抗炎症薬)を化学結合した薬剤で、加水分解によりジクロフェナクを遊離する。
変形性関節症(膝関節、股関節)の治療薬として、4週間に1回、関節腔内への投与により、その症状改善が期待される。
また、注射剤として関節腔内に直接投与するため、ジクロフェナクの全身曝露量が少なく、全身性の副作用のリスクが低いと考えられている。
薬価は、4394円(30mg/3mLシリンジ)。ピーク時(2030年)売上高は、69億円を予想している。
小野薬品および生化学工業は、変形性関節症(膝関節、股関節)における新たな治療選択肢の提供で、患者のQOL向上への貢献を目指す。