再生医療関連事業のセルソースとオムロンヘルスケアは8日、変形性膝関節症の予防と治療選択肢の充実にむけて、整形外科の領域における共同調査を開始したと発表した。
今回の調査では、セルソースの提携医療機関でPFC-FDを用いた変形性膝関節症の治療を行う患者に、家庭で運動療法に取り組むとともにオムロンヘルスケアの低周波治療器「オムロン ひざ電気治療バンドを使用してもらい、膝の痛みや状態の変化、ひざ電気治療バンドを用いた治療の満足度を調べる。
セルソースが調製方法について特許を取得しているPFC-FDPFC-FDは、患者自身の血液から PRP(多血小板血漿)を作製し、さらに成長因子を濃縮し無細胞化と凍結乾燥(フリーズドライ)の処理を施してパウダー状に調製したもの。患部に投与することで疼痛軽減や機能回復等の効果が期待される。医療機関において室温で長期間の保存できるのも特徴の一つである。
これらの結果から、ひざ電気治療バンドのより効果的な使用方法の調査を行うとともに、将来的にはPFC-FDとの併用について検討していく。
オムロン ヘルスケアの注力領域のひとつである「ペインマネジメント事業」は、日常生活の妨げになる痛みを緩和し、すこやかな生活への貢献を目指している。同調査で使用するひざ電気治療バンドは、ウォーキングしながら低周波治療が行える低周波治療器。電気刺激で膝の痛みを和らげながら、ウォーキングの継続をサポートすることで膝痛の予防改善につなげる。
今回、多くの整形外科医療機関と提携実績を持つセルソースとの共同調査により、8都府県の15医療機関におけるひざ電気治療バンドの膝痛治療の有用性を調べるとともに、今後の製品・サービスの品質向上につなげていく。