2020年度業績予想 売上収益は上方、営業・当期利益は下方修正  大日本住友製薬

 大日本住友製薬は12日、北米セグメントでの非定型抗精神病薬「ラツーダ」の売り上げ好調や、9日に開示したナパブカシンの結腸直腸がんを対象としたP3試験結果等を踏まえ、2020 年10月28日に公表した2020年度通期連結業績予想を修正した。その結果、売上収益は前回発表予想90億円増の5150億円、コア営業利益は160億円増の630億円に上方修正、営業利益は90億円減の490億円、当期利益は120億円減の90億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は150億円減の270億円に下方修正した。
 売上収益は、円高による減収要因はあるものの、北米セグメントで非定型抗精神病薬「ラツーダ」の売 上が好調に推移していることから、前回発表予想から90億円増の5150億円に上方修正した。
 売上収益の増加に伴う売上総利益増加に加え、円高などにより販売費及び一般管理費並びに研究開発費の減少を見込むことから、コア営業利益も、前回発表予想から160億円増の630億円に上方修正した。
 一方、営業利益は、ナパブカシンの結腸直腸がんを対象としたP3試験解析結果で主要評価項目を達成しなかったことに加え、急性骨髄性白血病などを対象に開発中のalvocidibおよび固形がんを対象に開発中の TP-0903の事業性を見直したため、条件付対価公正価値変動額の費用の戻入および減損損失の計上などを見込むことから、前回発表予想から90億円減の490億円に下方修正した。
 また、金融費用において、為替差損の発生を見込むむため、当期利益は前回発表予想から120億円減の90 億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は、非支配持分損失の減少により前回発表予想から150億円減の270 億円に下方修正した。
 今回修正予想においては、通期の想定為替レート(期中平均為替レート)を前回発表予想の1ドル108.0円から106.0円に見直している。

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