シミックCMOは、直接粉末圧縮法および湿式造粒法への対応が可能な医薬品の連続生産設備を静岡事業所(静岡県島田市)に導入し、来年5月に本格稼働および受託を開始する。
連続生産は近年注目されている手法の1つで、通常の医薬品で製造時(バッチ生産)に必要とされるスケールアップが不要である。さらに、稼働時間や処理速度の変換によりロットサイズを臨機応変に変更することができ、開発から商用生産までの開発期間の短縮や開発コストの低減が可能となり、柔軟な生産管理が期待されている。
同生産法は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)により推奨されているほか、医薬品規制調和国際会議(ICH)においてもトピックス(ICH Q13)として協議が開始されている。
一方、多くの製薬会社では、バイオ医薬品関連の創薬・開発・生産に注力する傾向にあり、低分子医薬品の開発や生産への投資は縮小されているのが現状だ。
こうした背景から、シミックCMOでは、低分子医薬品の開発や生産への需要が高まっている連続生産の設備を導入し、新たなサービスを展開する。今後は、同設備の迅速な立ち上げに尽力し、連続生産による医薬品製造への貢献を目指す。
導入予定の主な設備は、次の通り。
直打連続生産設備:連続混合・打錠システム「CRA-RIS SYSTEM」(株式会社菊水製作所)
湿式連続生産設備:湿式連続生産システム「Granuformer」(フロイント産業)