公募ハイブリッド社債発行 大日本住友製薬

 大日本住友製薬は、発行上限1200億円とする公募形式によるハイブリッド社債の発行を7月30日に決定し、同社債の発行に関する訂正発行登録書を、関東財務局長に提出した。
 大日本住友製薬は、2019 年4月に策定した中期経営計画 2022(2018~2022 年度)において、収益の柱である米国での非定型抗精神病薬「ラツーダ」の独占販売期間終了後も持続的な成長を実現するため、事業基盤の再構築に取り組んでいる。
 この取り組みの一環として同社は、昨年10月にロイバント社と戦略的提携に関する契約を締結し、昨年12月に2700億円の資金の借入(ブリッジローン)を行ったうえで、同戦略的提携の対価として総額約30 億米ドル(約3300億円)を支払った。
 同戦略的提携に係る資金については、財務の健全性維持を考慮した資金調達手段として、ハイブリッドファイナンス等による調達も含めて検討していたが、今般、同戦略的提携のために調達した借入金の返済資金の一部充当を目的として、同社債発行を決定した。
 同社債は、資本と負債の中間的性質を持つハイブリッドファイナンスの一形態であり、負債であるため一株当たりの株式価値の希薄化は発生しない一方、利息の任意繰延、超長期の償還期限、清算手続および倒産手続における劣後性等、資本に類似した性質および特徴を有している。
 このため、大日本住友製薬では、株式会社格付投資情報センター(R&I)より資金調達額の 50%に対して資本性の認定を受けられることを見込んでいる。
 同社債発行においては、大和証券を事務主幹事会社として、SMBC日興証券、野村證券および三菱UFJモルガン・スタンレー証券を共同主幹事会社として起用し、需要状況や金利動向等を総合的に勘案した上で、発行金額等の条件を決定する予定で、決定次第速やかに告知する。

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