シミックホールディングスは22日、バイオ医薬品原薬の製造技術開発および製造受託を行う１００％子会社「シミックバイオ」を設立し、７月より営業開始したと発表した。シミックバイオは、静岡事業所に、動物細胞用のGMP1)に対応したシングルユース設備を保有し、本年10月より本格稼働する予定。
近年、バイオ医薬品関連市場は拡大を続け、製薬会社以外の異業種からの参入も進んでいる。各社とも開発化合物を早期に見極めるため、POC取得までのスピードを重視しており、同時に多品種少量生産のニーズが高まっている。こうした中、すべての開発品目を自社で製造することが難しくなり、アウトソーシングを活用するケースが増えている。
シミックホールディングスでは、2014年4月から2019年9月までの期間、シミックJSRバイオロジックス株式会社を通して、科学技術振興機構の産学共同実用化開発事業(NexTEP) に参画し（課題名：多重特異性抗体の設計、製造技術）、二重特異性抗体の製造プロセス研究を中心にバイオテクノロジー応用医薬品の製造および品質管理の分野において研究を行ってきた。
その経験を活かし、今回、シミックバイオを設立し、バイオ原薬CDMO事業を開始する。シミックバイオでは、製薬企業にて豊富な経験を有する要員を有し、国内でのGMP原薬製造拠点を強みに、バイオ医薬品の開発スピードの加速化を支援する。
シミックグループは、シミックバイオと、グループ各社事業（シミックCMO：バイオ製剤処方開発及び製造、シミックファーマサイエンス株式会社：バイオ原薬、製剤分析）との連携を図ることで、バイオ医薬品の原薬製造から製品化、さらには品質管理の分野（CMC）まで顧客ニーズに応じたワンストップサービスを提供していく。
シミックバイオの概要は次の通り。
（1） 商 号 シミックバイオ株式会社（CMIC Bio Co., Ltd.）
（2） 本 店 所 在 地 東京都港区芝浦1-1-1
（3） 事業所 静岡県島田市金谷東一丁目588番地（シミックCMO株式会社 静岡事業所内）
（4） 代 表 者 代表取締役社長 小作 寛
（5） 事 業 内 容 ・抗体医薬品原薬の製造受託
・バイオ医薬品研究開発に関する支援業務
・バイオ医薬品製造に関する材料、資材開発支援業務
・バイオ医薬品研究開発に関するコンサルティング業務
（6）資本金 3億円
（7）設立年月日 2020 年5月1日
（8）従業員数 11名
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