大阪府薬剤師会は28日、同会館で第14回臨時総会(第139回通常代議員会)を開催し、次期会長候補として乾英夫副会長を選出した。6月20日開催の総会で正式就任する予定。総会では、2020年度予算・事業計画も承認された。
始めに、藤垣哲彦会長は、「3月20日に予定していた調剤報酬説明会が近畿厚生局の強い意向で中止になった。改定内容は、3月末から4月初めにかけて動画配信される」と、新型コロナ感染症拡大防止による大阪府薬関連のイベント中止について報告。さらに、「4月からは薬剤師のドラマが始まる。薬機法改正に示された“患者のための薬局ビジョン”に沿った薬剤師業務の定着を期待したい」と訴えかけた。
一方、次期会長候補に選出された乾氏は、「平成4年、当時の岡本会長の指名を受けて37歳で大阪府薬の理事になった。その後、24年間大阪府薬の執行部として携わってきたが、当初はかかりつけ薬局型の医薬分業推進に尽力した」と自らの履歴を紹介した。
さらに、「8年前から日薬理事、副会長も務め、全国の薬剤師の実情も把握した。薬機法改正の制度部会では、厳しい意見もあったが、大阪での経験を活かしたかかりつけ薬局主体の医薬分業の意見を述べることができた」と報告。
その上で、「藤垣会長が構築された組織をしっかりと受け継ぎ、これまでの経験を活かして、かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局として地域包括ケアの中で地域医療に貢献できる施策等を勘案し、会員支援のために頑張っていきたい」と抱負を述べた。
大阪府薬の2020年度経常収益計は9憶5320万7000円、経常費用計は9億7427万8600円。主な事業計画は、◆大阪府薬剤師会の生涯教育研修制度の充実、◆オンライン服薬指導に関する検討◆薬剤師のかかりつけ機能の強化(服薬状況等の継続的なフォローアップ等)◆薬機法改正対応(地域連携薬局・専門医療機関連携薬局等)◆OKISS(大阪府薬剤師会かかりつけ薬局情報支援システム)の活用促進◆大阪府薬学術研究倫理審査委員会による会員の学術研究の支援◆実務実習受け入れ体制の整備◆セルフメディケーション推進への対応◆後発医薬品使用促進への対応◆地域、職域間の連携強化◆電子版お薬手帳(e-おくすり手帳)の国民および医療機関への普及ーなど。