ニンラーロ 多発性骨髄腫の自家造血幹細胞移植後の維持療法で効能追加     武田薬品

 武田薬品は25日、ニンラーロについて、多発性骨髄腫における自家造血幹細胞移植後の維持療法の治療薬として、厚生労働省より効能追加承認を取得したと発表した。
 今回の承認は、主に、ランダム化プラセボ対照二重盲検多施設共同国際臨床P3試験であるTOURMALINE-MM3試験結果に基づくもの。同試験では、大量化学療法および自家造血幹細胞移植に奏効した成人の多発性骨髄腫患者を対象に、無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目としてニンラーロの維持療法の有効性と安全性をプラセボと比較検討した。
 TOURMALINE-MM3試験治験参加施設責任医師の飯田真介氏(名古屋市立大学病院 血液・腫瘍内科)は、「自家造血幹細胞移植後の維持療法として、国際病期分類III期や高リスク染色体を有する多発性骨髄腫患者に有効な治療は確立していなかった」と指摘。その上で、「ニンラーロが病期や染色体リスクに関わらず再発までの期間を遅らせる、国内初の維持療法薬として承認された。骨髄腫患者の予後がさらに改善することを期待している」とコメントしている。
 同剤は、「再発または難治性の多発性骨髄腫」の効能効果で、2017 年3月に厚生労働省より製造販売承認を取得し、同年5月24 日より発売されている。

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