「コーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤー2019」大賞企業に選定     塩野義製薬

(右)手代木氏

 塩野義製薬は3日、日本取締役協会が主催する「コーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤー2019」において、Grand Prize Company(大賞企業)に選定されたと発表した。東証1部上場企業約2000社の中から選ばれたもの。
 日本取締役協会が2015年度より実施している同表彰は、政府による成長戦略の一環で、日本企業の稼ぐ力を推し進めるため、コーポレートガバナンスを用いて、中長期的に健全な成長を遂げている企業の後押を目的としている。
 塩野義製薬は、「コーポレートガバナンスの基本である、機関投資家など外部のステークホルダーの目を強く意識し、広く透明でトレースできるような対話を心掛けている」、「高い危機感を持った経営で自社の経営改革を実現し、優れた業績を上げている」点が高く評価された。
 審査委員長の斉藤惇氏は、「コーポレートガバナンスを機能させるには、強い経営思想が必要です。手代木氏は経営企画部長当時から事業の選択と集中を行い、利益率の大幅改善に挑戦してきた。その徹底した行動は稀有な存在である」とコメントしている。
 一方、表彰式では手代木功塩野義製薬社長が、「大変名誉な賞を頂き、光栄である。ガバナンスの要諦は、業況が悪い時期にどれだけステークホルダーに助けて頂けるかに尽きると思っている」と明言。
 さらに、「株主・投資家、顧客、社会、従業員という4つのステークホルダーの声をどのように聞き、それを企業を立て直す糧にしてきたのかということがまさにガバナンスそのものなのだと思う」と重ねて強調し、「今回の賞を当社のさらなる進化のスターティングポイントとし、2度目の大賞を目指して企業経営に当たりたい」と抱負を述べた。

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