大日本住友製薬は3日、MPM Capital(米国マサチューセッツ州)が設立したベンチャーファンド「MPM Oncology Innovations Fund」に対し、出資する契約を締結したと発表した。同契約締結により、大日本住友製薬は、研究重点3領域の一つとして注力するがん領域において、同社グループでの創薬活動に、ベンチャー企業が有する有望な初期新薬候補化合物や先端技術が加わることで、がん領域開発パイプラインのさらなる拡充を目指す。
同ファンドは、2018年に設立され、がん領域において新薬候補化合物の初期研究開発をするアカデミアやベンチャー企業への投資に特化したベンチャーファンド。世界的ながん領域の研究所であるDana-Farber Cancer Instituteの研究成果に基づき起業されるベンチャー企業への投資を優先的に展開している。
マムード・マムーディアン氏(Head of Global Oncology External Innovation, Sumitomo Dainippon Pharma Global Oncology)は、「がん領域は当社グループの重点領域である」と改めて強調。その上で「今回の投資により、ライフサイエンス企業の設立と投資におけるMPM Capitalの専門知識と、がん研究におけるDana-Farber の深い知識を活用し、がん領域における新たな創薬プロセスや最先端技術の活用が可能になる」と明言した。
さらに、「当社は、がん領域において世界トップクラスの研究力を誇る米国のアカデミア3施設と研究提携契約を締結しており、外部のイノベーションを活用する取り組みを進めている」と述べた。