塩野義製薬は17日、米国で審査中のセフィデロコルについて、「他の治療選択肢が無いもしくは限られた、腎盂炎を含む複雑尿路感染症治療」の適応について、FDA承認の推奨を採択(賛成:14、反対:2)したと発表した。16日に開催されたFDA感染症諮問委員会で採択されたもの。
FDAからの新薬製造承認は、諮問委員会の承認採択とは独立して判断されるが、審査過程においてその内容が考慮される。セフィデロコルは、生命を脅かす重篤な感染症に対する治療薬となる可能性を評価され、FDAよりQualified Infectious Disease Product (QIDP) に指定されている。FDAの審査終了目標日(PDUFA date)は、本年11月14日であり、承認されれば製品名「FETROJA」として販売される。
グラム陰性菌による複雑尿路感染症の死亡率の高さは、現在も医療における課題となっており、セフィデロコルは重篤な感染症に対する有望な治療選択肢として期待されている。
なお、同件が2020年3月期連結業績に与える影響は軽微である。