AIによる学生支援サービスの試験運用開始    京都薬科大学

 京都薬科大学(京都市山科区)は2日、木村情報技術(佐賀市)が開発した学生からの問い合わせに自動で応答するAIお問い合わせシステム「AI-Q (アイキュー)」を1日から試験的に開始したと発表した。同試みは、大学と学生とのつながの強化と、学修の質向上を目的としたもの。
 京都薬科大学では、学生は過密なカリキュラムや早期から始まる研究活動をこなしながら、5年次には学外での実務実習に参加。最終的に薬剤師国家試験の合格を目指すことから、複雑化する学生たちの手続きや疑問などに対していかに支援を行うかが課題となっていた。
 こうした現状を解決するため、2019年5月から学内の問い合わせ業務に対するAIチャットボットの活用を木村情報技術と協議・検討。PoC(概念実証)による導入効果の検証を目的に、AIチャットボットの試験的運用を決定した。試験運用期間は本年10月から12月までの3カ月間で、この間、学生からの問い合わせやフィードバックの情報を蓄積する。
 試験運用を始めるに当たり、同学では、これまでに事務局に実際に寄せられた学生からの問い合わせをパターン化し、約300のQ&Aを作成。このデータを「AI-Q (アイキュー)」に組み込み、1日に全学生へ向けて運用を開始した。試験運用期間中に収集した学生からのフィードバックや利用状況を踏まえ、学修支援に貢献できると判断されれば、2020年度からの正式導入に向けた準備を推進し、本格運用時には1200問の問い合わせに対応が可能となる。
 同AIシステムの活用により、学生は24時間いつでもどこでも必要な時に必要な情報の入手が可能となるため、大学とのコミュニケーションが取りやすくなるとともに、学修支援の向上、ひいては学修の質を向上に繋がるものと期待されている。

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