グローバル研究開発型バイオ医薬品企業のアッヴィは26日、TNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)について、壊疽性膿皮症(PG)を予定される効能・効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品指定を取得した。承認されれば、PGが国内で「ヒュミラ」の12番目の適応症になるとともに、世界で初めてPGに適応を有する医薬品となる。
PGは、発症後、急速に進行する炎症性皮膚疾患で、潰瘍型、水疱型、膿疱型、増殖型の4つの臨床タイプに分類される。
中でも、最も多い潰瘍型PGは、下肢、特に下腿にできた発疹が時間の経過とともに膿瘍を形成し、皮膚組織が欠損する潰瘍化に至り遠心性に拡大する。
潰瘍とともに強い疼痛を伴うケースもあり、QOLへの深刻な影響が明らかになっている。また、PGは再発を繰り返す疾患で、潰瘍が治癒した後も長期に通院や治療を継続する必要がある。
発症機序はまだ明らかになっていないが、注射、針反応やカテーテル挿入といった医原性、または外科的手技が原因となり発症する場合もある。。
PG患者は50-70代に多く、日本における発生率は3人/ 100万人・年と報告されている。現在、日本では、ヒュミラのPGの適応について、P3試験を実施中で、その安全性および有効性は確立されていない。