簡易型血液検査装置をアフリカ開発会議共催イベントで展示      アークレイ

 アークレイは、アフリカ諸国の中でもサブサハラ地域(サハラ砂漠以南の地域)の医療現場に向けて開発した簡易型血液分析装置「The Lab 004」を、8月28日~30日まで横浜市で開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)の併催イベントに展示した。
 同社が展示したのは、腎機能・肝機能検査の小型装置で、給排水設備が整備されておらず電力供給が不安定な環境下でも使用可能な設計とし、医療が行き届かない地方の診療所や巡回診療などで役立つもの。
 近年、アフリカ諸国の中でもサブサハラ地域では、3大感染症疾患(HIV、結核、マラリア)だけでなく非感染性疾患の患者が増加しており、とりわけ糖尿病患者の増加は医療費の増大等の観点からも深刻な社会問題となっている。
 患者増加の背景には、急速な都市化による運動不足や食生活の偏り、インスリンなどの薬剤の不足、医療従事者や患者自身の糖尿病に関する知識不足が挙げられる。 
 加えて、サブサハラの約6割を占める農村部で検査設備の未整備から検査が十分に普及していない地域が多く見られ、これにより疾患の発見が遅れ重症化が進んでいる。
 サブサハラでは、糖尿病由来の合併症の一つである慢性腎臓病(CKD)患者も増加している。また、HIV感染者も多い同地域では、抗HIV薬の長期間服用による副作用でCKDや肝臓病を発症する患者が多い。
 CKDが進むと透析治療や腎臓移植などが必要となるが、対応可能な高度医療設備が整った地域はごく一部で、治療の継続には高額の医療費がかかる。
 こうした現状から、重症化に至る前に患者の健康状態を定期的に検査し、早期治療が重要となる。アークレイが開発した「The Lab 004」は、これら社会課題を解決するためCKD・肝臓病の検査に特化した小型の簡易型血液検査装置で、腎機能・肝機能のスクリーニング検査に使用できる。
 さらに、ドライケミストリー技術の採用により、給排水設備が整っていない環境下でも使えると同時に、付属のACアダプタに加えモバイルバッテリーで駆動可能なため電力供給が不安定な地域でも測定できるのも大きな特徴である。
 アークレイでは、本年10月より「The Lab 004」を順次タンザニア、ケニア、ウガンダ、モザンビークなどへ販売。サブサハラの地方診療所での検査や巡回診療などに役立つことで、医療が行き届かない地域でのCKDや肝臓病の早期発見・早期治療促進への貢献を目指していく。

タイトルとURLをコピーしました