アッヴィは22日、すべての主要なジェノタイプ(GT1~6型)のC型慢性肝炎治療薬「マヴィレット配合錠」について、わが国で初めて12歳以上の小児への適応追加承認を取得したと発表した。
1986年から2015年までの30年間にわたる後向き、および前向き疫学調査によれば、わが国の小児のHCV罹患率(0.010~0.022%)は成人のそれ(0.8~1.2%)と比べて低いものの、確定診断は低年齢化しており、GT2の感染が最も多い感染型と報告されている。
また、近年登場したDAAが成人のHCV感染患者で90%以上の有効率を示す中、小児の患者においても治療の選択肢となることが期待されていた。
今回の適応追加承認は、日本と米国を含むP2/3相国際共同治験(DORA試験2)のデータに基づいたもの。
同治験への患者の組み入れ基準は、GT1~6型のHCVに感染した小児患者で、未治療および既治療、また非肝硬変および代償性肝硬変を有する患者を対象としている。同試験は、年齢に応じて4つの群(1群:12歳以上18歳未満、2群:9歳以上12歳未満、3群:6歳以上9歳未満、4群:3歳以上6歳未満)に分けられ、1群の患者を対象としたPart 1と、2~4群の患者を対象としたPart 2で構成されている
同承認は、その4つの群から1群の患者における薬物動態、安全性、有効性を評価した試験(Part 1)に基づいている。