会営薬局を健康サポート薬局のモデル施設に方向転換       大阪府薬

 大阪府薬剤師会は、会営中央薬局、会営南河内薬局について、今後、健康サポート薬局のモデル施設に方向転換する方針を示した。8日の定例記者会見で、藤垣哲彦会長が明らかにしたもの。
 大阪府薬の会営薬局は、これまで、会営吹田薬局、会営中央薬局、会営南河内薬局の3薬局あったが、国立循環器病センターの北大阪健康医療都市(健都)移転に伴い、本年6月末に会営吹田薬局が閉鎖された。藤垣会長は、健都への会営吹田薬局移転の可能性について、「当初の予定場所に開設できなくなったので、今のところ考えていない」と明言した。
 その上で、会営薬局の役割について「調剤を主体とする時代は終わった」と訴求し、残り2軒の会営薬局運営方針に言及。「現在、無菌製剤を実施しているが、同業務に加えて、今後健康サポート薬局のモデル施設に方向転換していく」考えを示した。
 具体的には、「今年度中に健康サポート薬局の研修を受ける薬剤師の職員を増員し、体制を整えていく」と断言。さらに、「健康サポート薬局で必須となっている健康フェアの開き方などの見本を示すことで、研修を受けても申請を足踏みしている薬局を手始めにさらなる健康サポート薬局の増加に繋げていきたい」と抱負を述べた。
 なお、閉鎖した会営吹田薬局の敷地等の処分については、「理事会などで様々な議論を展開している」
 藤垣氏は、6月10日に大阪介護老人保健施設協会理事に就任したことも報告し、「現在、老健施設の調剤は、病院の門前薬局が行っているケースが横行している」と指摘。さらに、「現行の施設と薬局が提携する方式ではなく、患者が自由に薬局を選択できるように尽力していきたい」と強調した。
 また、大阪G20で取りあげられた環境問題についても、「現在、ビニール袋に薬袋を入れて渡している薬局が多数を占めるが、薬剤師会でも何らかの手を打って出るべきである」と訴えかけた。

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