堺市薬剤師会は16日、堺市内のホテルで令和元年度定時総会を開催し、18年度事業報告および収支予算を承認した。
始めに尾島博司会長が、「時代は平成から令和に変わった。とはいえ、薬剤師会にはアゲインストの風が吹いているようだが、ピンチをチャンスに変えたい」と強調。「それには、一般市民に信頼される薬局・薬剤師になることが最大のポイントになる」と呼びかけた。
続いて、藤垣哲彦大阪府薬会長が、「薬局を評価するKPI指標では、患者情報の一元化をどのように行うのかか、電子お薬手帳を如何にうまく使っていくかや、在宅数が問われている」と指摘。その上で、「調剤面では薬剤師は責められているように感じるものの、健康作りについては薬局への期待が大きいので今後是非進めて行ってほしい」と要望した。
堺市薬剤師会の18年度一般正味財産の経常収益計は9280万3355円、経常費用計は1億0226万6193円。赤字分は前年度一般正味財産期末残高より補填された。現在の正味財産期末残高は3億2509万0418円。
主な事業は、①災害時の医療救護活動に必要な医薬品の供給備蓄(堺市からの受託事業)、②医療用医薬品分譲、③会営薬局の無菌調剤室共同利用、④堺市急病診療センター調剤業務受託事業、⑤薬学生薬局実務実習、⑥地域医療連携室事業ーなど。これらの事業は19年度事業計画でも継続される。
地域医療連携室事業は、地域医療機関との連携を図るとともに、他職種との相談窓口として、さらに患者の抱える在宅医療の諸問題に対する相談および支援を目的としたもの。
なお、院外処方箋FAX送信事業は、大阪労災病院では本年3月終了、堺市立総合医療センターでは本年6月末に終了する。