リキッドバイオプシーによるがん識別技術を確立    マイテック

 マイテックは、血液1滴のリキッドバイオプシーにより「健常者、良性腫瘍、悪性腫瘍」を識別できるがん識別技術の確立に成功した。
 リキッドバイオプシーによる診断技術は、医療格差を無くす世界的な医療革命を起こすと期待されており、これまで世界中で熾烈な研究開発が展開されてきた。
 今回完成した新技術は 「Proteo」バイオチップを特定の2波長で測定・数値化して、その数値の比を算出することで、健常者と良性腫瘍と悪性腫瘍を識別するというもの。
 1滴の血液から「がん関連物質」を定量的に検出できるリキッドバイオプシー技術の完成により、「がんリスクスクリーニング」、「がん超早期診断」、「再発判定」、「転移判定」、「治療効果のモニタリング」が可能となる。
 現在、良性腫瘍と悪性腫瘍の識別は、組織切片などを採取して顕微鏡で観察し病変の有無や病変の種類を診断している。同診断には多数のスライド標本を作成する必要があり、その識別には熟練の病理医の診断が必要となる。だが、病理診断を担う病理医は全国的に不足していて病理医不足は深刻な状況となっている。 こうした中、血液などの体液を試料として病理学的検査を行い、「がん」の診断を行うリキッドバイオプシーによる検査技術の確立が待ち望まれていた。
 マイテックが開発した検査法は、血液中のヌクレオソームと呼ばれる物質をマーカーを同社独自の技術で開発した「Proteo」バイオチップへヌクレオソームを吸着させ、無標識でヌクレオソーヌの自家蛍光を測定するというもの。 無標識での自家蛍光の測定により、ヌクレオソーム自体にある特定の光に強く光る特長があることが明らかになった。その特徴的な自家蛍光の詳しい分析により、悪性腫瘍が強く光る波長と良性腫瘍が強く光る波長を特定することに成功した。

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