ゾフルーザが国内予防投与P3試験で主要項目達成     塩野義製薬

 塩野義製薬は2日、インフルエンザウイルス感染症の発症抑制効果の検証を目的としたゾフルーザの国内予防投与P3試験(BLOCKSTONE試験)で主要項目を達成したと発表した。同試験データは、8月28日~9月1日にシンガポールで開催されたOPTIONSで報告されたもの。
 BLOCKSTONE試験の主要評価項目は、「インフルエンザウイルス感染症患者(初発患者)のいる家族または共同生活者(被験者)に被験薬を投与したときの投与後10日の間にインフルエンザウイルスに感染し、発熱かつ呼吸器症状を発現した被験者の割合」。
 インフルエンザウイルスに感染し、発熱かつ呼吸器症状を発現した被験者の割合は、ゾフルーザ投与群で1.9%(7/374例)、プラセボ投与群で13.6%(51/375例)で、ゾフルーザの投与により、インフルエンザウイルス感染症の発症割合はプラセボ群に対し86%減少しました(p<0.0001)。
 また、インフルエンザウイルスの亜型別に解析した結果、A/H1N1pdm型及びA/H3型の両方において、ゾフルーザはプラセボに対し発症抑制効果を示した(A/HIN1pdm型:1.1% [2/176例] vs 10.6% [19/180例] p=0.0023、A/H3型:2.8% [5/181例] vs 17.5% [32/183例] p<0.0001)。
 重症化および合併症を起こしやすいリスク要因をもつ被験者において、ゾフルーザはプラセボに対し有意な発症抑制効果を示しました(2.2% [1/46例] vs 15.4% [8/52例] p=0.0435)。
 12歳未満の小児において、ゾフルーザはプラセボに対し発症抑制効果を示した(4.2% [3/71例] vs 15.5% [21/124例] p=0.0339)。
 ワクチン接種の有無に関わらず、ゾフルーザはプラセボに対し発症抑制効果を示した(ワクチン接種有り:2.3% [3/131例] vs 16.9% [21/124例] p=0.0009、ワクチン接種無し:1.6% [4/243例] vs 12.0% [30/251例] p=0.0002)。
 主な副次評価項目については、インフルエンザウイルスに感染し、発熱または呼吸器症状を発現した被験者の割合は、ゾフルーザ投与群で5.3%(20/374例)、プラセボ投与群で22.4%(84/375例)で、ゾフルーザの投与により、インフルエンザウイルス感染症の発症割合はプラセボ群に対し76%減少しました(p<0.0001)
 有害事象の発現率はゾフルーザ投与群とプラセボ投与群でそれぞれ22.2%と20.5%であった。また、ゾフルーザ投与群において重篤な有害事象の発現は認められなかった。

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