
丸石製薬は16日、FRONTEOと同社のAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(DDAIF」を活用し、丸石製薬の全社的な創薬戦略を支援することを目的とした戦略的業務提携契約を締結したと発表した。
同業務提携契約に基づき、丸石製薬が保有する独自の知見およびデータベース情報と、FRONTEOが独自の解析手法により抽出した創薬シーズに関する解析情報を組み合わせることで、丸石製薬における創薬シーズ導入判断の高度化および効率化を図る。
さらに、来年度には創薬研究開発全般に加え、育薬やライフサイクルマネジメントなどへ提携領域を拡張していく予定である。
FRONTEOは、同シーズ導入判断に関する取り組みの対価として、丸石製薬より解析費およびコンサルティングフィーを受領するほか、導入後の研究開発および販売段階における成功報酬を受領する。
同業務提携契約に基づくサービス形態は、特定の疾患領域や研究部門に限定することなく、製薬企業の全社的な創薬戦略を横断的に支援するDDAIFの新たな取り組みとなる。
今回の契約は、丸石製薬とFRONTEOが2025年1月より開始したDDAIFを活用した共創プロジェクトに続く取り組みだ。丸石製薬は、医薬品研究開発における成功確率および開発スピードの向上、ならびに競争力強化を目的としてAI創薬の活用を推進している。
そのパートナーとしてFRONTEOを選定し、両社はこれまで、ドラッグリポジショニングおよびバイオマーカー探索に関する共創プロジェクトに取り組んできた。特に、ドラッグリポジショニングに関する共創プロジェクトにおいて見出された適応症候補については、ウェット検証(細胞、動物などを用いた生物学的試験)により用量依存的な有効性が確認され、次の開発段階へ進むための具体的な成果が得られている。
こうした成果が高く評価されたことを受け、両社の協業関係をさらに深化させる形で今回の契約締結に至ったもの。FRONTEOはDDAIFの新たな取り組みを、他の製薬企業にも拡充していくことで、成果に応じた非連続的な収益獲得を見込んでいる。
◆山村睦朗丸石製薬執行役員/研究本部本部長のコメント
これまでのドラッグリポジショニングおよびバイオマーカー探索における二度の共創を経て、我々はDDAIFが単なるAI創薬ツールに留まらないことを確信した。FRONTEOの専門性と深く踏み込んだ伴走支援は、AIによる予測を確かな裏付けのある仮説へと昇華させる「価値創造のファクトリー」であり、同時に当社の探索メンバーが既存の枠組みを超えた視点を得る「成長の場」でもあった。
今回の共創プロジェクトは、FRONTEOの高度なAI技術を基盤とした「次世代オープンイノベーション」との位置付けで、単なる技術的な課題解決の枠を超え、当社の事業戦略を左右する重要な意思決定へと直結する実効性の高い成果が得られることを強く期待している。
◆豊柴博義FRONTEO取締役/CSO(Chief Science Officer)のコメント
丸石製薬様との共創プロジェクトの成果を高く評価いただき、今回の取り組みを開始できることを大変光栄に思う。
本契約における新スキームは、特定の疾患領域や研究部門に限定することなく、製薬企業の全社的な創薬戦略レベルでの意思決定を支援する画期的なモデルである。創薬標的分子の枯渇という世界的課題の解決に向け、日本の製薬産業の競争力強化に貢献していく。
FRONTEOは、最先端のAI技術とソリューションの研究開発ならびに社会実装を通して、革新的医薬品ならびに治療法の研究開発、医学・薬学研究の進展、医薬品産業の発展、医療の質ならびに患者さんのQOL向上に貢献する。「日本を再び創薬の地に」、そして医薬品産業を自動車、半導体に次ぐ基幹産業へと成長させることに貢献し、薬を必要としているすべての人に適切な薬が届けられるようなフェアな世界を目指していきたい。
