2025年通期連結業績Emendo社買収の特別損失計上なしで赤字大幅減少 アンジェス

 アンジェスの2025年通期連結業績(2025年1月1日~2025年12月31日)は、新製品の早老症治療薬「ゾキンヴィ」の伸長や拡大新生児スクリーニングの堅調な受託数増加などが寄与して対前年比35.8%増の二桁増収となり、ゲノム編集技術を有するEmendo社買収の特別損失の計上がなくなり赤字も大幅減少した。同社は、「研究開発型バイオベンチャー企業は、先行投資が続くが提携戦略等により財務リスクの低減を図りながら、今後も研究開発投資を行っていく」とコメントとしている。
 同社の2025年通期連結業績は、売上高8億7400万円(対前年比35.8%増)、営業利益△51億4500万円(△91億0900万円)、経常利益△52億8800万円(75億3700万円)、親会社株主に帰属する当期純利益△51億2300万円(281億2800万円)となった。
 売上高は、2024年5月より早老症治療薬「ゾキンヴィ」の販売を開始しており、2025年度には3億0200万円の商品売上高を計上した(同5800万円増)。アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(ACRL)は、拡大新生児スクリーニングの受託数が順調に増加しており、手数料収入として5億5400万円(同2億4200百万円増)計上した。
 連結子会社Emendo社において、Anocca ABとの契約締結に伴う契約一時金を計上したこと等により、研究開発事業収益1600万円を計上している(同5900万円減)。
 2025年通期における事業費用は、前年同期に比べ37億3300万円減少し、60億1900万円(同38.3%減)となった。売上原価は、前年同期に比べ1億5700万円増加し、5億5300万円(同39.9%増)となった。 ゾキンヴィにかかる商品売上原価は、商品売上高の増加に伴い前年同期に比べ6500万円増加し、2億2600万円となった(同40.9%増)。
 ACRLにおける拡大新生児スクリーニング検査にかかる原価は、受託数の増加に伴い前年同期に比べ1億円増加し、3億2700万円(同44.1%増)となった。
 研究開発費は、前年同期に比べ2億3000万円減少し、35億5300万円(同6.1%減)。前年同期に計上していた使用期限切れによる廃棄が見込まれる材料及びコラテジェンの製品にかかる評価損の計上が当期では無くなったため、研究用材料費が5億2600万円減少した。
 HGF遺伝子治療用製品の米国における開発費用及び申請準備にかかる費用の増加により、外注費が3億2500万円増加した。
 販売費及び一般管理費は前年同期に比べ36億6100万円減少し、19億1200万円(同65.7%減)となった。前年同期ではEmendo社買収にかかるのれん償却額を33億2200万円計上しているが、前年度において当該のれんを減損したため、のれん償却額の計上がなくなった。
 Emendo社において、事業再編成に伴う人員の減少により役員報酬が5200万円、給料手当が1億2600万円、法定福利費が2300万円減少した。Emendo社における弁護士等専門家及びコンサルタントへの報酬が減少したため、支払手数料が前年同期より1億4000万円減少した。
 この結果、当連結会計年度の営業損失は51億4500万円(前年同期の営業損失は91億9百万円)となった。営業外損益は、Emendo社社屋のリース契約の一部解約によりリース解約益を1億0200万円計上した。Emendo社へのUSドル建貸付金の評価替の影響により、為替差損2億2000万円計上した(前年同期は為替差益15億9100万円)。
 この結果、同連結会計年度の経常損失は52億8800万円(前年同期の経常損失は75億3700万円)となったた。
 特別損失においては、前年同期にEmendo社にかかるのれん及び使用権資産の減損損失200億4800万円を計上していたが、当期は特別損失の計上はなかった。
 法人税等においては、前年同期にEmendo社の過年度法人税の修正額を計上していたが、金額の確定により過年度法人税等戻入額を2億7700万円計上した。これらの結果、2025年通期の親会社株主に帰属する当期純損失は51億2300万円となった。

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