大日本住友製薬は23日、米国連結子会社のマイオバント社がFDAに提出していたレルゴリクス(一般名)の進行性前立腺がんを適応症とする新薬承認申請が受理され、優先審査に指定されたと発表した。
レルゴリクスの処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく FDA の審査終了目標日は、本年年12月20日。また、現時点では Advisory Committee meeting の開催を予定しないとの通知をFDA より受けている。
同剤が承認されれば、進行性前立腺がんを適応症とした初の経口GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤となる。
マイオバント社 CEOのリン・シーリー氏は、「進行性前立腺がんの患者に1 日1回経口投与という新しい治療選択肢を提供することに一歩近づいた」とコメント。さらに、「New England Journal of Medicine に最近掲載されたように、レルゴリクスはP3試験(HERO試験)において、優れた有効性と、主要な心血管系イベントのリスクが現在の標準治療と比較して 54%低いことを示した」と報告した。
レルゴリクスは、1 日 1 回経口投与の低分子 GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤であり、前立腺がんの発生に関与する精巣のテストステロンおよび子宮筋腫や子宮内膜症の成長を刺激することが知 られている卵巣のエストラジオールの産生を抑制するす。
マイオバント社は、前立腺がん向けには単剤の錠剤(120mg)を、子宮筋腫および子宮内膜症向けには配合剤(レルゴリクス 40mg+エストラジオール 1.0mg+酢酸ノルエチンドロン 0.5mg)を開発している。各開発段階は以下の通り。
・子宮筋腫:本年3月申請済(欧州)、本年5月申請済(米国)
・前立腺がん:本年4月申請済(米国)
・子宮内膜症:P3 段階(米国2本目の SPIRIT1試験が本年度第1四半期中に判明予定)