ヴィアトリスによるアキュリスファーマの買収完了

 アキュリスファーマは16日、ヴィアトリスによる同社買収が完了したと発表した。同買収契約の条件に基づき、ヴィアトリスは、買収の対価としてアキュリスファーマの株主に対して一時金を支払った。さらに、特定の規制および商業上のマイルストン達成に応じた追加対価、および純売上高に応じたロイヤルティが支払われる。
 アキュリスファーマは、「Catalyst to Access(革新的な医療への橋渡し)」を理念に掲げ、日本におけるドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス解消の先駆者として、神経・精神疾患領域に特化した革新的な医薬品の導入、開発、承認取得を進め、同領域における革新的治療薬の開発と商業化を推進してきた。
 アキュリスファーマのポートフォリオは、「スピジア点鼻液(一般名:ジアゼパム)」と「Pitolisant(一般名:ピトリサント塩酸塩)」の2 製品で構成されている。スピジア点鼻液は、てんかん重積状態の治療薬として本年6月に日本で承認を取得した。Pitolisantは、ヒスタミンH3 受容体選択的拮抗薬/逆作動薬である 。
 ヴィアトリスは、2025 年末までに、Pitolisantについて、ナルコレプシーの成人患者における日中の過度の眠気(EDS)またはカタプレキシーの治療、および持続陽圧呼吸(CPAP)療法等による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に伴う日中の過度の眠気の治療として、厚労省に製造販売承認申請を行う。
 谷垣任優アキュリスファーマ元代表取締役社長は、スピジアおよびPitolisant に関する業務のヴィアトリスへの移行を支援するアドバイザーとしての役割を担う。

◆谷垣任優アキュリスファーマ元代表取締役社長のコメント
 今回のヴィアトリスによる買収は、我々の使命をさらに前進させ、より多くの患者さんに革新的な治療を届けるための大きな一歩である。

◆BTスリングスビーアキュリスファーマ元共同取締役会長・共同創業者のコメント
 アキュリスファーマは、日本およびアジアにおけるドラッグ・ロス、特にこの地域で世界的に承認された治療法が不足しているという課題に取り組むというビジョンのもとに設立された。
 医師として、共同創業者として、アキュリスがこれらの新しい医薬品を患者さんとそのご家族に届ける上で果たした役割を誇りに思う。この目覚ましい道のりを通して私たちをサポートしてくださったすべての方々に感謝申し上げたい。

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