
塩野義製薬は7日、2025年ノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授に対し、腫瘍浸潤制御性T細胞に特異的に発現するCCR8標的抗体薬の開発意義を改めて確信する趣旨のお祝いのメッセージを発表した。メッセージの内容は次の通り。
このたび、大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 特任教授 坂口 志文博士がノーベル生理学・医学賞を受賞されましたこと心よりお祝い申し上げたい。
坂口先生の長年にわたる免疫学分野でのご功績、とりわけ制御性T細胞(Treg)の発見とその機能解明は、自己免疫疾患やがん免疫治療の進展に大きく寄与した。世界をリードする研究成果に深く敬意を表するとともに、今後のさらなるご活躍をお祈り申し上げる。
塩野義製薬は、2014年に大阪大学の最先端医療イノベーションセンター(CoMIT)内に共同研究講座を開設し、坂口先生のご指導のもと、腫瘍免疫およびTregに関する先進的な研究を推進してきた。その過程で、腫瘍浸潤制御性T細胞に特異的に発現する分子としてCCR8を新たに同定し、この成果を基盤にCCR8を標的とした抗体医薬「S-531011(抗CCR8抗体)」の開発を進めている。
今回の坂口先生のノーベル賞受賞を受け、当社はS-531011の開発意義を改めて強く認識している。坂口先生のご指導のもとで培った知見を活かし、S-531011の開発をさらに加速させ、一日も早く患者さまに新たな治療選択肢としてお届けできるよう、全力を尽くしていく。