マントル細胞リンパ腫総合情報サイト「MCL ライフ」オープン アストラゼネカ

 アストラゼネカは28日、マントル細胞リンパ腫(MCL)の患者や家族に向けた MCLの総合情報サイト「MCL ライフ」(https://www.az-oncology.jp/mcl-life/)をオープンしたと発表した。
 MCL は、白血球の一種であるリンパ球の中でもB細胞ががん化する疾患で、血液がんである悪性リンパ腫に分類される。
 日本のMCL患者は約2000人と報告されており、悪性リンパ腫全体の3%程度の割合を占めている。発症年齢中央値は 60 歳代半ば~後半、3~4:1の割合で男性に多いとされる一方で、この疾患を発症する原因ははっきりわかっていない。
 MCLの治療は、近年、研究が進んでいるが、希な疾患であることから、患者や家族が病気や治療などに関する最新情報へアクセスできる環境は十分とは言えず、疾患に対するさまざまな疑問や不安を抱えながら孤立してしまう場合もある。
 山本一仁愛知県がんセンター病院長の監修、および悪性リンパ腫全国患者会である一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパンの協力のもと制作した同サイトでは、MCLはどんな疾患かをはじめ、検査、治療などについてわかりやすく紹介するほか、患者や家族から多く寄せられる質問について専門医がQ&A 形式で回答する「よくある質問」、療養生活を支える医療費の助成制度や困ったときの相談先について紹介する「療養生活のサポートは?」など、患者や家族が主体的に病気と向き合い理解を深めることで、前向きな療養生活を送って貰うために役立つ情報を提供する。

◆ 山本一仁愛知県がんセンター病院長のコメント
 近年、MCL は研究が進み、治療選択肢が増えてきまた。複数の選択肢がある場合、主治医は病気の進み方などを考えつつ、患者さんにとっていずれの治療が適しているかを考える。患者さんは、ご自身の気持ちや希望について主治医をはじめとした医療従事者に伝えて、ご家族とも相談しながら決めていくことが重要である。
 “療養生活のサポート”や“よくある質問”では、そのためのヒントを紹介しているので、参考にして頂きたい。本サイトが患者さんとご家族にとって、よりよい療養生活の助けになることを願っている。

◆天野慎介グループ・ネクサス・ジャパン理事長のコメント
 診断を受け不安や疑問の渦中にいる患者さんやご家族が、インターネットや SNS で病気について調べることは多いと思う。ご自身の病気について理解しておくことは、主治医と治療選択や療養生活について話し合っていくうえでとても大切だ。
 インターネット等で情報を得る際には、信頼できる情報源かどうかを見極め、最新情報を入手してほしいと思う。

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