コセルゴ 神経線維腫症1型かつ叢状神経線維腫に対する成人用法用量の追加承認取得 アレクシオンファーマ

 アレクシオンファーマは25日、「コセルゴ」(一般名:セルメチニブ硫酸塩)について、神経線維腫症1型(NF1)の症候性かつ手術不能な叢状神経線維腫(PN)に対する、成人用法用量追加の承認を取得したと発表した。
 「コセルゴ」は、NF1におけるPNを効能効果として、小児患者を対象に2022年に日本で承認されている。今回の承認は、2025年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表され、The Lancet誌に掲載された国際共同P3試験(KOMET試験)の肯定的な結果に基づくもの。
 KOMET試験における「コセルゴ」の安全性は、既知のプロファイルおよび小児患者さんにおける既存のデータと一致しており、新たな安全性所見や兆候は特定されなかった。日本以外の国においても、規制当局による審査が進行中である。
 NF1は希少な進行性の遺伝性疾患であり、通常、幼児期に診断され、成人期にまで進行がみられる症候がある。この疾患はあらゆる臓器に影響を及ぼす可能性があり、脳、脊髄および神経において非悪性腫瘍の増殖がみられる場合がある。

◆西田佳弘名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科教授(日本レックリングハウゼン病学会理事長)のコメント
 PNを有するNF1の成人患者さんは、持続性または突発性の痛み、臓器機能不全、外観上の変形等、PNによる大きな負の影響に直面する場合があり、これらは患者さんを身体的にも精神的にも消耗させる。
 今回の承認により、国内で小児の治療に使用されてきた「コセルゴ」の対象が成人に拡大されることにより、成人患者さんにも初めて疾患の病態を標的とする治療を提供できることになる。

◆濱村美砂子アレクシオンファーマ社長のコメント
 NF1患者さんにおけるPNは、成人でも悩まされることが多いにもかかわらず、小児期を過ぎた患者さんの治療選択肢は限られてきた。NF1 PNを有する特定の小児に対し初めて承認された治療薬として10年を超える開発および実臨床での使用実績と、NF1 PNの成人を対象とした国際治験として最大規模のKOMET試験の結果に基づき、「コセルゴ」が成人患者さんの主要な治療目標を達成する見込みが示された。
 成人を対象とする今回の承認は、NF1という生涯にわたる疾患をもつ幅広い年代の患者さんの治療に対する当社の取り組みを前進させるものである。

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