田辺三菱製薬は1日、同社全株式が三菱ケミカルグループからベインキャピタル関連会社に譲渡され、同日よりベインキャピタル傘下の企業として新たな一歩を踏み出したと発表した。また、2025年12月1日より商号を「田辺ファーマ」に変更する。
田辺三菱製薬株式は、ベインキャピタルが投資助言を行う投資ファンドが間接的に株式を保有する特別目的会社のBCJ-94に譲渡された。商号変更は、今後開催される臨時株主総会での決議をもって正式に決定される。
1678年に創業された田辺三菱製薬、日本の医薬品産業発祥の地である大阪の道修町に本社を置き、医療用医薬品を中心に、革新的な医薬品の創製を通して社会に貢献している製薬企業だ。
「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を。」のMISSION実現をめざし、中枢神経、免疫炎症、糖尿病・腎領域に加え、がん領域にも取り組んでいる。今回、ヘルスケア分野における豊富な投資実績と知見を有するベインキャピタルの一員になることを通して、持続的な成長とグローバル展開を加速させるとともに、研究開発力の強化、外部連携の推進、ならびに新たな価値創造に取り組んでいく。
新商号は、世界でも最も歴史ある老舗企業の一つである旧田辺製薬の伝統を継承しつつ、研究開発型創薬企業として一層グローバルに発展する決意を込めて「Tanabe Pharma/田辺ファーマ」とした。
これに伴い、「田辺三菱製薬」および「Mitsubishi Tanabe Pharma」の表記を使用していた国内および海外のグループ会社計12社も、順次商号を「田辺ファーマ」および「Tanabe Pharma」に変更する。商号の統一化を図ることで、グローバル企業として全世界で「田辺ファーマ」ブランドの認知拡大をめざす。

また、世界の人々の健康をやさしく包み込む手のひらを表現したシンボルマークは、同社の未来への広がりや無限の可能性の象徴、および社会からの信頼の証としての役割は変わらないため、引き続き国内外の関係会社も含めて使用する。 コーポレートカラーも、製薬会社としての「知性」「技術力」「倫理観」と、世界の人々に役立つ医薬品の創製に挑戦する「積極性」を表現したブルーを継続する。
なお、現在の事業活動や製品、サービスおよび契約条件等に変更はなく、患者、医療関係者、取引先への対応を継続する。また、新社移行後も、過去の薬害事件に関しては、健康被害者の救済をはじめ、従前どおり誠実に対応し責任を果たしていく。
同社は今後も「病と向き合うすべての人に、希望ある選択肢を。」のMISSIONのもと、画期的な医薬品の創製を通して、企業価値の向上に取り組む。会社概要は、次の通り。
◆社名:田辺三菱製薬
◆代表:代表取締役社長 辻村明広氏
◆本社所在地:大阪市中央区道修町3丁目2番10号
◆株式会社設立:1933年12月13日
◆資本金:500億円
◆従業員数:連結4490人、単独2467人(2025年3月31日現在)
◆事業内容:医療用医薬品を中心とする医薬品の製造・販売
◆コーポレートサイト:https://www.mt-pharma.co.jp/



これら以外のグループ会社の商号および商標は、現時点では変更の予定はない。