
参天薬は21日、眼科用VEGF阻害剤アイリーアのプレフィルドシリンジ製剤「アイーリア硝子体内注射用キット」を発売したと発表した。
同注射用キットは、新たな投与量設定機構「OcuClick」を採用したプレフィルドシリンジで、医療従事者のアイリーア硝子体内注射の準備を簡便化するのみならず、迅速かつ適切に投与できるようになった。
また、バイアルからシリンジに薬剤を移し替える作業が不要となり、バイアル製剤である既存のアイリーアと比べて施術の効率化、医療従事者の負担軽減が期待できる。薬価は、 アイリーア8mg硝子体内注射用キット:14万6286円。
アイリーアとアイリーアプレフィルドシリンジ製剤は、中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)及び糖尿病黄斑浮腫(DME)の適応で承認を取得している。中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性は、一般的に新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)として知られる。
これらの疾患に対する導入期後の維持期の治療において、アイリーアは「アイリーア硝子体内注射」に比べ有効性と安全性を維持しながら投与間隔を延長することが可能だ。
持続可能な疾患コントロールを実現することで、医療従事者ならびに患者の負担を軽減することができ、これらの疾患の新たな標準治療薬となることが期待されている。
アイリーアプレフィルドシリンジ製剤は、アイリーア硝子体内注射ならびにアイリーアと同様に日本国内での販売は参天製薬が行い、同剤の製造販売承認はバイエル薬品が保有。医薬品情報提供活動は、両社が共同で実施していく。