キザルチニブ FLT3-ITD変異陰性急性骨髄性白血病の一次治療対象P3試験開始 第一三共

 第一三共は11日、 FLT3阻害剤「キザルチニブ」について、FLT3-ITD変異陰性の急性骨髄性白血病(AML)患者の一次治療を対象としたP3試験(QuANTUM-Wild)において最初の患者への投与を開始したと発表した。
 同試験は、FLT3-ITD変異陰性のAML患者の一次治療を対象として、同剤と標準化学療法の併用(寛解導入期および地固め療法期)および同剤の単剤療法(維持療法期)における有効性と安全性を、プラセボ投与群(寛解導入期および地固め療法期では標準化学療法との併用、維持療法期ではプラセボ単独での使用)と比較し評価するグローバルP3試験である。
 主要評価項目は全生存期間で、副次評価項目には、無イベント生存期間、完全寛解持続期間、無再発生存期間および安全性等が含まれる。日本を含むアジア、オーストラリア、欧州、北米および南米において約700名の患者を登録する予定である。
 なお、同試験の開始は、FLT3-ITD変異陰性のAML患者の一次治療を対象に、同剤と標準的な化学療法の併用療法およびその後の同剤単独維持療法を評価した医師主導P2試験(QUIWI)の結果に基づくもの。同試験の最終結果は、今月開催の米国血液学会(ASH 2024)で発表された。
 第一三共は、FLT3-ITD変異陰性のAML治療に新たな選択肢を提供できるように同剤の開発を加速させていく。

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