開発中の抗がん剤「ヌビセルチブ」と「エンゾメニブ」 P1/2試験での良好な忍容性を米国血液学会2024で報告 住友ファーマ

 住友ファーマは7日、開発中の抗がん剤「ヌビセルチブ」および「エンゾメニブ」について、良好な忍容性が確認されたをことを12月7日~12 月10日まで米国サンディエゴで開催される米国血液学会(ASH)22024で報告すると発表した。
 ヌビセルチブは、再発または難治性の骨髄線維症を対象とした選択的経口 PIM1 キナーゼ阻害剤、エンゾメニブは、再発または難治性の急性白血病を対象としたメニン-MLLタンパク質結合阻害剤。
 ヌビセルチブの再発または難治性の骨髄線維症患者を対象としP1/2試験の結果では、ヌビセルチブ単剤投与において、用量制限毒性(DLT)がなく、良好な忍容性が示されるとともに、有望な初期の臨床活性が認められた。
 現在、グローバルに実施している同試験では、ヌビセルチブと初めて承認されたJAK阻害剤であるルキソリチニブ、貧血を伴う骨髄線維症患者を対象に承認された JAK 阻害剤であるモメロチニブとの併用におけるヌビセルチブの安全性および臨床活性も評価している。
 一方、エンゾメニブの再発または難治性の急性白血病患者を対象としたP1/2 試験の結果では、幅広い投与量において、DLTやエンゾメニブと関連のある有害事象による投与中止は観察されておらず、良好な忍容性が示されるとともに、有望な初期の臨床活性が認められた。

◆ジェイティン・シャー住友ファーマアメリカChief Medical Officer, Oncologyのコメント
 再発の急性骨髄性白血病や骨髄線維症に罹患している患者さんのために、これらのがんに見られる予後不良を有意義に改善するための新しい効果的な治療選択肢を提供することが極めて重要である。
 今回、再発または難治性の骨髄線維症および急性白血病の治療における有望なデータを得られたことをうれしく思うとともに、これらのデータを基に両剤の開発を迅速に進めていく。
 12月に開催されるASHの年次総会で、ヌビセルチブおよびエンゾメニブの開発をさらに支持する新たなデータを共有できることを楽しみにしている。我々は、両剤の開発推進に引き続き全力を尽くしたい。

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