ギリアド・サイエンシズの2024年第2四半期の業績は、製品総売上高が2023年同期比5%増の69億ドルとなった。2024年第2四半期のベクルリーを除く製品売上高は、2023年同期比6%増の67億ドル。これは主に、HIV、肝臓疾患領域、およびオンコロジーの製品売上増による。
希薄化後1株当たり利益(EPS)は、2023年同期の0.83ドルに対し、同第2四半期は1.29ドルであった。この増加は主に、営業費用減(2023年には計上されていたが、2024年には計上のない、HIV反トラスト訴訟における一部の原告に対する5億2500万ドルの訴訟和解金を含む)、売上増、および法人税減によるものだが、有価証券の含み損増により一部相殺された。
営業キャッシュフローは13億ドルで、2017年の減税・雇用法に関連する12億ドルの移行税支払いが控除されている。
2024年第2四半期中、ギリアドは9億7200万ドルの現金配当を支払い、1億ドルの普通株式を買い戻した。
主力品のHIV製品の売上高は、2023年同期比3%増の47億ドルとった。これは主に、治療および予防における需要増によるものですが、チャネルミックスによる平均実勢価格低下により一部相殺された。
ビクタルビ(ビクテグラビル50 mg/エムトリシタビン200mg/テノホビルアラフェナミド25mg錠)の売上高は、前年同期比8%増の32億ドルで、需要が増加した。
デシコビ(エムトリシタビン200 mg/テノホビルアラフェナミド25 mg錠)の売上高は、2023年同期比6%減の4億8500万ドルとなった。減収は、主に、チャネルミックスによる平均実勢価格低下によるものだが、需要増により一部相殺された。
肝臓疾患領域のポートフォリオ売上高は、前年同期比17%増の8億3200万ドルとなった。増収要因は、米国におけるチャネルミックスによる平均実勢価格上昇、ならびにC型慢性肝炎ウイルス(HCV)、B型慢性肝炎ウイルス(HBV)および欧州におけるD型慢性肝炎ウイルス(HDV)製品の需要が増加したため。
R&D費は、2前年同期と同様の14億ドルであった。2024年第2四半期の非GAAPベースのR&D費は、前年同期の14億ドルに対し、13億ドルであった。
◆ダニエル・オデイ ギリアド会長兼最高経営責任者(CEO)のコメント
ギリアドのベースビジネスは前年比6%増となり、今期も引き続き好調であった。これは、ビクタルビの8%増を含む、HIV、オンコロジー、および肝臓疾患領域における売上によるものである。
今期の重要なハイライトの一つに、レナカパビルがシスジェンダー女性のHIV予防において100%の有効性を示したP3相PURPOSE 1試験の中間データがあある。今後数カ月間でさらなる臨床データ解析が行われることや、また原発性胆汁性胆管炎(PBC)に対するseladelparの米国における上市を心待ちにしている。