新型コロナ感染症で対策会議・本部設置      大阪府薬

 大阪府薬剤師会は9日、定例記者会見を開き、2月25日付けで、新型コロナ感染症拡大に伴う対策会議・本部を設置したと発表した。
 対策会議は、新型コロナ感染症拡大防止対策の的確かつ迅速な実施を目的としたもの。日本薬剤師会、大阪府、大阪府医師会等関係機関及び地域薬剤師会と相互に連携し、情報交換、連携体制の確認、訓練を実施する。
 一方、対策本部は、新型コロナ感染症対策の実施について迅速な意思決定が可能となる体制確立を目的に設置。対策本部では、大阪府薬における新型コロナウ感染症対策全般を統括し、同業務計画に基づく具体的な対策の実施及び解除について決定する。
 大阪府薬関連の新型コロナ感染症拡大防止によるイベント中止では、3月20日に予定していた調剤報酬説明会がある。これに伴い、研修会中止の案内は、近畿厚生局より各保険薬局宛に送付される。
 また、改定内容については、ユーチューブ等で配信される予定。同時開催を予定していた大阪府薬からの説明会中止への対応は、現在、その内容をOKISS(大阪府薬剤師会かかりつけ薬局情報支援システム)でビデオ配信するかどうか検討中。
 藤垣会長は、大阪府薬の現況について、「各委員会を中止する状況になっている。職員の出勤をどうするかも相談している」と報告。その上で、「クラスターの感染を如何にして防ぎ、皆で危機を乗り越えて行くかを基本行動にしている」と強調した。
 藤垣氏は、実施中の薬学生実務実習にも言及し、「ほんの一握りではあるが、学生が不安がって実務実習の中断を要望したり、薬局側もそう考えて中断しているところがある」と説明。
 その一方で、「東京のように大学側がこぞって実務実習を中断している事例は大阪にはない」とした上で、「薬局がクラスターになっているわけではないので、個人的には、危機的状況を将来医療人となる薬学生が経験しておくのも良いのではないかと考えている。薬学教育協議会近畿地区調整機構においては、注意しながら基本的に実務実習を続けてほしい」と要望した。
 新型コロナ感染症に関する対策本部構成は、次の通り。
 ◆本部長:藤垣哲彦会長、◆副本部長:尾島博司副会長、西 洋壽副会長(総務担当)、乾英夫副会長、西川直樹副会長(情報・広報担当)、道明雅代副会長(薬局・備蓄担当)◆本部員:山口泰秀専務理事(本部員総括)、堀越博一常務理事、宮田憲一常務理事(総務担当)、近藤直緒美常務理事(情報・広報担当)、谷澤靖博常務理事、伊藤憲一郎常務理事(薬局・備蓄担当)。対策本部の下に、「対策本部事務局」を設置している。
 また、大阪府薬では、3月28日開催予定の総会で藤垣会長の任期満了に伴う次期会長を選出するが、現在のところ立候補しているのは乾副会長のみ。同会では、3月23日まで会長立候補者の受付を行う。
    

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