小野薬品は13日、豪州Monash大学とGタンパク質共役受容体(GPCR)を標的とした抗体を創製することを目的としたオプション権付き研究提携契約を締結したと発表した。同研究提携契約は、自己免疫疾患および炎症性疾患の新規治療薬創製を目的としたもの。
同契約の締結に基づき、Monash大学、Biomedicine Discovery Instituteは、これまで標的とすることが困難であった2つのGPCRを標的とする抗体を創製する。小野薬品は、この提携で創製された抗体に加えて、Monash大学が既に創製しているいくつかの抗体を用いて創製する抗体医薬品を全世界で独占的に開発・商業化するためのオプション権を保有する。
小野薬品は、Monash大学に対し、契約一時金とオプション期間中の研究資金を支払うとともに、同社がオプション権を行使した場合は、開発および販売の進捗に応じたマイルストン、ならびに上市後の売上高に応じたロイヤルティを支払う。
◆滝野十一小野薬品取締役専務執行役員研究本部長のコメント
GPCRに対するモノクローナル抗体を用いた抗体医薬品の創製を可能にするMonash大学の高度な技術を高く評価している。今回のMonash大学との提携により、自己免疫疾患や炎症性疾患のアンメットメディカルニーズを満たす新規の抗体医薬品をより効率的に創製できることを期待している。
◆Remy Robert Monash大学、Biomedicine Discovery Institute Senior Research Fellowのコメント
小野薬品と提携し、抗GPCR抗体の創製に関する我々の専門知識と、医薬品開発における小野薬品の卓越した能力を統合できることをうれしく思う。小野薬品と協力して、様々な疾患に対する治療法の創製を加速するよう取り組んでいく。
◆Katherine Nielsen Monash大学・Monash Innovation Senior Directorのコメント
今回、小野薬品と提携できたことをうれしく思う。この提携は、新しい治療法の開発を加速させるために、業界の主要なパートナーと協働する創薬研究の素晴らしい事例である。