武田薬品は21日、湘南アイパーク運営事業を来年4月1日より同社が新たに設立する会社に承継させることを決定したと発表した。運営体制の変更は、日本におけるさらなるイノベーション創出への注力及び湘南ヘルスイノベーションパークのさらなる発展を目的としたもの。
また、産業ファンド投資法人(IIF)ならびに三菱商事は、開所当時からのビジョンとミッションのもと、湘南アイパークおよび周辺エリアのエコシステムをさらに多面的に発展させていくため、新会社の株式の一部を取得し、武田薬品とともに湘南アイパークを共同運営していくことに合意している。
湘南アイパークは、2018年4月に、武田薬品が当時の自社研究所(湘南研究所)を外部に開放する形で、日本初の製薬企業発サイエンスパークとして誕生した。
2020年に、湘南アイパークの資産(土地および施設)が信託設定され、2020年、2021年にIIFによって信託受益権が取得されたが、運営は引き続き武田薬品が業務委託を受けて、担ってきた。
湘南アイパークは開所以来、「世界に開かれたライフサイエンスエコシステムの構築」をミッションとし、「革新的なアイデアを社会実装する」というビジョンのもと、施設運営およびオープンイノベーション促進事業を展開している。
開所時は20社だった入居企業・団体も150を超え、製薬企業のほか、次世代医療、AI、ベンチャーキャピタルなどの企業や大学、行政などが集結している。
このライフサイエンスエコシステムを今後さらに発展させていくことを目指して、湘南アイパークは、新たな運営体制に移行する。
◆藤本利夫湘南アイパークジェネラルマネジャーのコメント
湘南アイパークは、2018年4月の開所以来、最大の入居企業である武田薬品をはじめ、大学、スタートアップ、企業、自治体、病院など湘南アイパークに集う多くの方々に支えられ順調に発展してきた。
さらに、こうした機関が自由に共創しながらイノベーション創出に挑戦できる、中立的かつ求心的な場の構築を目指してきた。
今回、武田薬品、IIFならびに三菱商事による共同運営体制へと転換することで、施設運営、コミュニティ形成、ベンチャー支援、地域との連携など、あらゆる事業をさらに発展させていくことができると確信している。
これまで築いてきた湘南アイパークの礎と勢いをそのままに、さらに世界に開かれたライフサイエンスエコシステムの構築を目指していく。