塩野義製薬は2日、LIFESCAPES(本社:東京都)と資本提携契約を締結したと発表した。
LIFESCAPES社は、ブレイン・マシーン・インターフェース(BMI)技術に強みを持ち、重症脳卒中患者の運動機能回復を目的とした医療機器を開発している。
脳卒中は、一命を取り留めた場合でも重度な運動障害を抱えることが多く、長期間の介護が必要となることもある。現在、重度な運動障害には効果的な治療法が存在せず、アンメット・メディカル・ニーズが高い疾患と捉えられている。
LIFESCAPES社は、BMI技術を活用したリハビリテーションを繰り返し行い、脳と麻痺部位をつなぐ神経回路の再構築を促すことによって、患者の意志で麻痺した手の再稼働を目指している
同提携契約により、塩野義製薬は約1億円の出資を行う。塩野義製薬は、LIFESCAPES社の取り組みが脳卒中患者のリハビリテーションにおける課題解決に大きな貢献を果たし、より多くの重度麻痺の患者を救うことが出来ると考えており、LIFESCAPES社の事業成長に向けて、当社の中枢神経領域における創薬力やネットワークを駆使して支援を行っていく。
塩野義製薬は、中期経営計画STS2030において、「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」ことを SHIONOGI Group Visionとして掲げ、社会に必要とされる「HaaS企業」へTransformしていくことを宣言している。
これまで培ってきた創薬型製薬企業としての強みを磨き続け、多様なパートナーと協創することで、くすりの提供にとどまらない未病から予後に至るヘルスケアサービスによるトータルケアを構築し、患者や社会の困りごとに対する包括的な解決に取り組んでいく。