JCRファーマは13日、同社が販売する「グロウジェクト」(遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤)について、小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者を対象としたP3相用量比較試験を開始したと発表した。同試験の第1例目となる参加者への初回投与が行われたもの。
日本における小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者の標準治療には、連日皮下投与する遺伝子組換え型成長ホルモン(GH)製剤(0.175 mg/kg/週)、週1回皮下投与する長時間作用型遺伝子組換え型GH製剤が用いられている。
海外では連日投与GH製剤を使用する際に、患者の治療反応性に応じて用量調整を行うことが許容されており、米国では0.175–0.3 mg/kg/週の範囲で用量調整が可能である。
国内外の用法用量のギャップを埋めることで、日本における GH治療後の最終身長のさらなる改善やQOL向上が期待されるため、同社では日本で用量調整可能な用法用量の開発に着手した。
同試験では、小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者を対象に同剤(0.175 mg/kg/週)の連続投与に対する同剤(0.3 mg/kg/週)の連続投与の優越性検証ならびに有効性および安全性の比較評価を実施する。
◆同試験の医学専門家の鹿島田健一氏(国立成育医療研究センター小児内科系専門診療部内分泌・代謝科 診療部長)のコメント
小児領域において治療薬の開発が進展していることを大変喜ばしく思う。連日投与型のGH製剤による治療は、本試験により、従来の国内標準治療量から国際的な用量に合わせて再検討される。
これにより新たな治療戦略が示され、小児成長ホルモン分泌不全性低身長症患者の最終身長の改善や QOL向上につながることが期待される。今後、患者さん一人ひとりに適した、安全で継続しやすい治療法の確立が望まれる。

