ポンペ病治療薬「S-606001」 グローバルP2試験開始 塩野義製薬

 塩野義製薬は119日、ポンペ病治療薬候補S-606001について、遅発型ポンペ病(LOPD)患者を対象としたグローバルP2試験(Esprit)において、最初の被験者登録が完了し初回投与が行われたと発表した。
 ポンペ病は、細胞内でグリコーゲン分解に必要な酵素である酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の不足により、主に筋肉を中心に全身の細胞にグリコーゲンが異常に蓄積することで、筋組織が破壊される先天性の代謝性異常疾患である。
 欧米では「希少疾患」として位置付けられ、日本では「指定難病」および「小児製特定疾病」に指定されている。
 その中でLOPDは、GAA活性が部分的に低下しており、年齢を問わず小児および成人で発症し、世界中で約2万2000人に1人の割合で発症するとされている。
 症状としては、重度の筋力低下や呼吸器症状がみられ、進行すると呼吸不全や車椅子での生活を余儀なくされ、生命予後に影響を及ぼす場合がある。
 S-606001は、グリコーゲン合成酵素(GYS1)を阻害し、グリコーゲンの産生を抑制する開発中の経口の基質合成抑制療法(SRT)である。一方、現在のポンペ病の標準治療法は、不足しているGAAを補充することで、体内に蓄積したグリコーゲンの分解を促進する酵素補充療法(ERT)である。
 このように、S-606001とERTは、異なる作用機序で筋ライソゾームにおけるグリコーゲンの蓄積を抑制する。そのため、S-606001はERTとの併用および単剤での治療効果が期待されている。
 Espritは、LOPDと診断された成人患者を対象に米国、欧州、英国で実施される多施設共同、無作為化、プラセボ対照、二重盲検のグローバルP2試験だ。標準治療であるERTに、経口のSRTであるS-606001を52週間併用した際の安全性、薬力学的作用、および予備的な有効性の評価を行う。
 

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