小野薬品は8日、sapablursenについて、真性多血症(PV)を対象とするP2a相IMPRSSION試験で好結果を得たと発表した。sapablursenを創製、開発した同社と提携するIonis社が公表したもの。
N試験の結果より、sapablursenは瀉血回数の減少とヘマトクリット値の良好なコントロール、ヘプシジンの増加し、安全性および忍容性が確認された。これらの試験結果は、12月6日から9日にフロリダ州オーランドで開催された第67回米国血液学会で口頭発表された。
Sapablursenは、米国FDAから2024年1月にファストトラック指定、2024年8月にオーファンドラッグ指定、2025年5月にブレークスルーセラピー指定を受けている。
同試験の結果を受けて、米国デサイフェラ社がPV患者を対象とするsapablursenのP3試験を2026年から進めていく予定である。
P2a相IMPRSSION試験は、PV患者を対象に、sapablursenの安全性および有効性を評価する多施設共同無作為化非盲検試験である。合計49例がコホートA(32例)およびコホートB(17例)に割り付けられた。コホートAでは、120mgの用量で開始後に80mgに減量して投与され、コホートBでは40mgの用量で投与された。
両コホートとも患者はsapablursenを4週間ごとに皮下投与された。治療期間は37週間で、主要評価期間は17週から37週間で設定され、その後36週間の治療延長期間が設けられた。
結果については、両コホートとも、プライマリーエンドポイントである1週間あたりの瀉血回数は、ベースラインから評価期間(17週から37週)にかけて有意に減少し、その平均変化はコホートAでは-0.1回/週(0.15回/週から0.05回/週に減少)(p<0.0001)、コホートBでは-0.1回/週(0.17回/週から0.07回/週に減少)(p=0.0001)であった。
37週の治療期間を完了した患者では、治療前の26週間(6か月間)における瀉血回数の中央値が両コホートとも5回であったのに対し、主要評価期間(17~37週)ではコホートAで0回、コホートBで1.5回にそれぞれ減少した。
用量依存的にヘプシジンの増加およびヘマトクリット値の減少を示した。真性多血症の症状スコアを示すMPN-SAF-TSS(MPN症状評価フォーム全症状スコア)ではベースラインから、コホートAは-6.2で統計学的に有意なスコア改善が見られ、コホートBは-2.7であった。
安全生プロファイルでは、安全性と忍容性が確認された。試験中に急性骨髄性白血病による死亡例が1例認められたが、同剤との因果関係は認められなかった。注射部位反応による有害事象の発現頻度は低く、すべて軽度であった。いずれも非進行性で自然寛解しており、再発も認められなかった。肝機能や腎機能に対する安全性上の懸念は認められなかった。
岡本達也小野薬品開発本部長のコメント
PVの治療では、血栓症を予防することを目的とした治療として細胞減少療法や瀉血が行われる。瀉血はPVの治療として最も一般的な治療法であり、定期的に静脈から血液を抜き取るという治療法であるが、患者さんにとって身体的、心理的な負担が大きいことが重要な課題となっている。
今回のP2a試験は、細胞減少療法を受けている患者さんを含む瀉血依存の患者さんに対し、sapablursenによる治療が瀉血の回数を減少させ、ヘマトクリット値(体内の総血液量に対する赤血球の割合)を良好にコントロールすることが可能であることを示唆した。
この結果から我々は、sapablursenがPV患者さんにとって瀉血に替わる新たな治療選択肢となる可能性があると考えており、1日でも早くPV患者さんにお届けできるよう、P3試験の準備を着実に進めていく。

