エーザイは7日、同社創製の経口チロシンキナーゼ阻害剤「レンビマ」(一般名:レンバチニブ)を巡る米国における特許訴訟において、インドのトレント・ファーマシューティカルズと和解したと発表した。
同和解契約に基づきトレントは、一定の状況下を除き、2030年6月30日までレンバチニブの後発医薬品販売を行わない。同和解は同裁判所の同意後に発効する。
エーザイは、レンビマのに関する特許侵害を巡って、同剤後発医薬品の簡略新薬承認申請(ANDA)を行った後発医薬品メーカーのトレントに対し、米国ニュージャージー州連邦地方裁判所に特許侵害訴訟を提起していたが、本年11月6日にトレントと和解契約を締結した。
同特許は、「レンビマ」に含まれる高純度のレンバチニブに関するもので、同特許を巡っては、他の複数の後発品後発品メーカーも特許侵害で提訴している。
これまでに、サン・ファーマシューティカルとは 2024年3月21日に、ドクター・レディーズ・ラボラトリーズとは2025年9月22日にそれぞれ和解契約を締結し、一定の状況下を除いて2030年6月30日まで後発品を販売行わないことで和解している。
シルパ・メディケアとの訴訟では、本年5月28日、ニュージャージー州連邦地方裁判所がエーザイ勝訴の判決を下し、「シルパは同特許等に関連する独占期間が2036年2月に満了するまでレンバチニブの後発医薬品の販売承認を米国FDAから得ることができない」としているが、シルパは上訴している。
なお、米国における2025年3月期の「レンビマ」の売上収益は2296億円で、同件による2026年3月期の連結業績予想への影響はない。

