
ハリマ化成グループは、創業地加古川市における文化施設「松風ギャラリー(まつかぜギャラリー)」修繕プロジェクトを実施する。同社子会社のハリマ化成の他、長谷川興産、長谷川社長私財により、同施設の修繕プロジェクトにおける費用を全額寄付し、工事施工を全面支援する。
松風ギャラリーは、同社創業者である故長谷川末吉名誉会長が私財を投じ、1994年にハリマ化成、ハリマ食品、ハリマ観光(現 ハリマ化成商事)の寄付を合わせて建てられ、寄贈された公営施設だ。開館以来、地域の文化・芸術活動に貢献している。
1990年代当時、加古川市には大型文化センターなどができ、市民の芸術への関心が高まっていたが、気軽に作品を展示したり演奏会を開いたりすることができる中規模の公共施設は限られていた。
そこで、長谷川名誉会長は「市民の皆さんに楽しんでいただける文化施設を建設して寄贈したい」と、生まれ育った加古川市への感謝の気持ちを実現すべく、加古川市と協議を重ねた結果、市役所近く、松風こみちに隣接する市の土地を借り受けて建設することになった。
1994年5月にオープンしたギャラリーは、公募によって命名された「松風こみち」にちなんで、「松風ギャラリー」と名付けられた。また、市民に寄り添った運営を実現するため、加古川市に寄贈され、今では地域の繋がりを深める重要な施設となっている。
【「松風ギャラリー施設紹介】
松風ギャラリーの1階には絵画などの展示室が2室あり、様々な美術展が開かれる。2階は約100名を迎えられる音楽ホールがあり、演奏会やピアノ発表会などが楽しめる。


音楽ホールにある、オーストリア製のピアノ「ベーゼンドルファー」は、「世界三大ピアノ」の一つとして知られている。ギャラリーがオープンして以来30年の時を経て、2023年に大がかりな修理が行われた。修繕費を全額寄付した長谷川社長に対し、日本政府から「紺綬褒章」が授与された。紺綬褒章は、公益のために多額の私財を投じた方へ贈られるもの。ハリマ化成グループは、今後も加古川市の文化活動を支援し続けるとともに、地域社会の発展に貢献していく。
